8月30日、奇襲

6時起床。今日も妻を起こして送迎してもらう。いってきますと手を振ったが妻は気だるそうに手をあげるだけだった。 送迎感謝といつもありがとうのLINE。 今日の妻の予定は義母とドレスの試着だ。ドレスの話、また聞かせてね、といっても反応がない。戦果は期…

8月29日、戦況報告

朝6時起床。 家は最寄り駅まで徒歩20分強かかる。結婚前は、妻が車で送ってくれる、といっていた。それを頼りに私が妻の家に越した。が、妻は寝起きが非常に悪い。妊娠前でも目つきが悪かったが、妊娠後はそれに加えて吐き気が加わった。起こすのが忍びなく…

8月28日、会敵

以下戦術である。 最も重要なのは、私の精神状態である。妻の一挙手一投足に疑心暗鬼である。 よって、まず、妻を分析しない。この発言はどういう意味とか、今なにを思っているとか。 これは正常な精神状態だと簡単なのだが、今私は疑心暗鬼である。意識しな…

開戦前夜

晴れて結婚した私たちだが、課題は山積みであった。 まず妻のつわりが日に日にきつくなっていく。私もネットで情報を収集していたが、想像をはるかに超えるつらさだった。個人差があるとのことだが、どうやら最悪の部類らしい。 婚姻届を出した夜、妻を抱き…

前史〜妻国との同盟締結(結婚)まで〜

入籍の日取りは半年後、式の日取りは1年後、両家顔合わせの段取りも進んでいった。二人とも、入籍が待ち遠しかった。 一生することはない、と思っていたプロポーズもできた。もちろん妻の返事はOK。とても喜んでくれた。 幸せの絶頂だった。ささいな違和感な…

前史〜妻国との国交樹立(出逢い)まで〜

妻と出逢うまで、私には結婚願望がなかった。妻の前に付き合っていた女性とは長く、私の家に半ば押しかけてくる形で半同棲もしたが、暮らせば暮らすほど、結婚は考えられなくなっていた。相手にも悪いのでお別れを伝え、独り身になって、かねてから独りにな…

はじめに

ー愛は平和ではない 愛は戦いである 武器のかわりが誠実(まこと)であるだけで それは地上における もっとも激しい 厳しい 自らを捨ててかからねばならない戦いであるージャワハルラール・ネルー 私は、先月夫となり、父親となることが決まった、新米夫であ…